枯れた花

by tsuruyuna posted 2015年2月4日 category days

この前年が明けたかと思えば、もう2月、立春ですね。

最近は枯れた紫陽花を描いています。

枯れた花というモチーフは、時の経過を感じさせる象徴でもありますが、「価値の転換」という意味合いをこめて描いています。

枯れてしまった花は、生と死という観点だけで見ると、もう死んでしまったものです。しかし、それをドライフラワーとして人は愛でることがあります。一旦は終わってしまったものが、人の手を加えられてまた新たな役割、価値を見い出すのです。私個人的なことを言えば、枯れた花を描くことで1つの作品となり、私に描くという喜びを与え、新たな価値が生まれます。そういった意味では、その作品を観て下さる方いることがさらなる価値を与えるので、より心動かしてもらえるようがんばらないといけません!

これは、私は価値を与える神だ的なエラそうなことを言っているのでは決してありません。今描いている枯れた紫陽花は、私が道端で拾わなければ土に還り、新たな命の糧となったのに、私はその価値を奪い、私のエゴによる価値を与えてしまったんですよね。だから私は私が手に入れて描くもの全てに感謝し、大切にし、丁寧に描いていきたいと思いながら筆を動かします。

「価値」は考え方、見方、環境、さまざまなものによって変化するのが面白いです。なんの価値のないものなんてあるのでしょうか。それについてはまた今度考えるとして、価値のないものを生み出さないよう常に視野を広く、豊かな人間であれたらと思います。

今描いている紫陽花を描き終えたら感謝の気持ちをこめて土に還しますね。

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