妊娠中の生活と制作

by tsuruyuna posted 2020年1月22日 category days

かなりつわりが軽かったため、ものすごく大変ということはなかった。

ほんの少し食欲がなくなって、柑橘類を間に挟みながらだとある程度食事ができた。それと、唐揚げのような大きく切られた鶏肉と、ごぼうがまったく食べたくなくなった、普段は好きだったのに。これがもしや、つわりというやつなのか!?と思うほど微妙な変化だった。

そのため、普段通りの生活ができたし、旅行にも行けたが、とはいえ体調が優れない日もあるし、お腹が大きくなっていくとやはり体が重くきつくもなっていった。

そして、何より大変だったのは、体重管理だった。BMI値を基に、妊婦の適正な体重増加の目安があって、BMI値がふつう型の私は、妊娠前の体重から7キロ増が理想だった。これは赤ちゃんの体重を入れての値で、赤ちゃん自体の重さや羊水などなど、妊娠して必ず増える重さが大体5キロくらいらしい。つまり、妊娠中太って良い脂肪量はたったの2キロなのだ。

なるべく太らないように、散歩したり、買い物へは歩いて行ったり、YouTubeのエクササイズ動画を見てエクササイズしたりと自分なりに頑張った。食事制限もかなり気をつけた。根菜類を中心としたり、油物は避けたりするものの、その反動で甘いものを食べてしまったりして。それで体重が増え過ぎた日の夕食はスムージーのみにしたりして調整したものの、体重はゆっくりと確実に理想値を超えて増えていった。妊娠中は息をしていても体重が増えるとよく言うが、本当にその通りだと思った。体重も増えるが、食欲もその2倍くらい増え、食べすぎてはいけないというストレスも加わって、食に取り憑かれたようになっていった。一日中食べもののことばかり考えて、特に寝る前なんて翌朝の朝食のことばかり考えちゃってなかなか寝付けなかったりして。結果的に、理想値を1.5キロくらいオーバーしての出産に臨むこととなったが、出産日が予定よりかなり早まったので、これで予定日通りだったらもっと理想値を超えていたと思うとゾッとする。

そんな感じで妊娠生活中は色々と出産に向けて準備をしていたが、体調は良かったので、制作はわりと出来たと思う。

妊娠中に制作をして出来上がった作品で11月の個展を構成した。ギャラリーのオーナーさんは、私の色々な事情を理解してくれ、今出来る範囲での個展のやり方を提案してくれた。なので、作品サイズをS10号で統一し、また、作品の色味も統一し、空間で見せるような構成とした。今までの個展はテーマは統一させていたものの、作品のサイズは大きいものから小さいものまでバラバラだった。作品サイズと数に幅があるならそれでも問題ないだろうが、今回のように体調と相談しながらの生活だと、このやり方は、無理なく最大限の見せ方が出来たと思う。また新しい展示の方法ができて、今後に活かしていける良い経験にもなった。

妊娠中、私の体調や精神面を気遣い、制作をする私を支えてくれた夫や家族、そして、こんな私を気遣いながら仕事の機会を提供していただいた画廊のオーナー様や個展にお越しいただいた皆様に深く感謝致します。

思うように制作が出来なかったり、制限された生活を送ったり、大変なことも沢山あったが、自分のお腹の中で子どもが成長していく貴重な経験ができたことは、かけがえのない幸せな時間だったと思う。

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